愛犬が「松ぼっくり」をガジガジしちゃうことありませんか?
「うちの子は飲み込まないから大丈夫」
「木の実だから大丈夫」
「みんな噛んでるから大丈夫」
「うちは絶対にあげないから大丈夫」
本当に「大丈夫」なのでしょうか?
飼い主側が正しい知識を持つことで、愛犬の楽しみを奪わずに安心して過ごさせてあげられたら良いですよね。
我が家も「ミニチュア・シュナウザー」を飼っており、『あげても大丈夫』『絶対にあげないから大丈夫』と言うには少し不安だったため、いろいろ調べてみました。
そこで今回は、みんな大好き「松ぼっくり」についてご紹介をさせていただきます。
結論:毒性はないが食べすぎ注意
「松ぼっくり」は食べても大丈夫か?
松ぼっくりに毒性はありません。
しかし、たくさん食べてしまったら下痢や嘔吐の原因になったり、そのまま飲み込んでしまい腸で詰まってしまう場合もあります。
そうなってしまった場合は、最悪手術をして取らなければいけなくなってしまいます。
絶対食べさせてはいけないというわけではありませんが、ほどほどにしておきましょう。
そもそも松ぼっくりって何?
そもそも「松ぼっくり」って何か知っていますか?
木の実?種?
松ぼっくりを知ると危険性も見えてくるかもしれませんのおで、まとめさせていただきます。
松ぼっくりの語源
「松ぼっくり」は、正式には松かさ(松傘・松笠)といいます。
松ぼっくりという呼び名は、もともとは北関東・江戸などで主に使われていた方言で、「松ふぐり」がなまった言葉とのことです。(ふぐりとは陰嚢のことらしいですね。)
松のキン○マ袋ということ?
松ぼっくり=パイナップル?
英語の pineapple (パイナップル)は、本来は「松の果実」という名前の通り松かさのことでしたが、後に松かさに似た別の果物、すなわち現在のパイナップルを指すようになったそうです。(この場合のappleは、リンゴではなく単に果実を意味する)。
松ぼっくりは「実」じゃない?
調べてみると、「松ぼっくり」は、松の「実」ではありませんでした。
リンゴやミカン、柿やブドウなどの果実をつける被子植物は、雌花に種子を包み育てる子宮にあたる子房があり、子房が成長したものが、果実や果皮です。
しかし、松は裸子植物で雌花に子房はなく、種子は裸出しています。
したがって、松は果実を作りません。
松ぼっくりは松の果実とされていますが、一般的に果実は種子をその内部に含んでいるものをいうため、雌しべの子房を基本とする真の果実ではないとされています。
つまり、松ぼっくりは、厳密には「果実」ではなく「花(果実のように成長した雌花)」ということのようです。
割とイレギュラーな植物なんですね。
いつ落ちてる?
松ぼっくりが木に実るのは、10~12月です。
4月に雄しべから花粉が舞い上がり、赤い雌花に受粉します。そして、4~6月にかけて、雌花が緑色の実になります。8月には茶色く変化しますが、そのまま冬を越し、1年後の4~6月になると再び大きくなりはじめます。
11月になると赤ちゃんのこぶしほどの大きさになり、種を飛ばすとポトリと木から落ちていきます。
しかし、いつ木から落ちるかは決まっていないため、種を飛ばした後もしばらく松の木に付いたままの松ぼっくりもあります。
つまり、松ぼっくりは【1年中】落ちているということになります。
食べさせないための対策
そもそも「食べさせない」ためにどうするべきか、まとめさせていただきます。
噛みたい欲を日ごろから満足させてあげる
松ぼっくりが大好きなワンちゃんは、日ごろから噛み足りていない可能性があります。
噛みたい欲を満足させるためには、「木のおもちゃ」などがおすすめです。
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日ごろのしつけ
お散歩中に気がついたら何かをくわえていたり、どうしても拾い食いをしてしまうと悩まれている飼い主様も多いと思います。
また、「ちょうだい」といったらくわえているものを離す練習をしたり、対象物から遠ざかることを教えることも出来ます。
名前を呼んで振り向いてくれるようにすれば、飼い主が先に口にしてはいけないものを見つけた場合に、名前を呼んで防ぐことが出来ます。
小さいうちから練習しておくことが重要です。
飼い主側が「食べて良いもの」「食べてはダメなもの」を把握しておくことも重要です。
下記にまとめておりますので、こちらもぜひご覧ください。
暗くなった時の準備
時間が遅くなってしまった時のために、「光る首輪」の準備もお忘れなく!
暗くなってしまうと、思いもよらぬ危険が増えます。暗い時間に外で行動する際は、自分からも他人からも一目で愛犬が見えるように心がけましょう!
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一緒にある「松葉」や「木自体」には毒性がある可能性あり
「松ぼっくり」には毒性はありませんが、「松葉」や「木自体」には種類によって毒性がある可能性があります。
名前の通り、「松」の葉であり、当然「松ぼっくり」の近くに一緒に落ちていることが多いため、こちらの方が注意が必要です。
松葉茶などにも使われており、一般的に公園などにもある赤松(女松)や黒松(男松)、そのほか五葉松、大王松、這松、琉球松などは毒性はありません。
しかし、その他の外来種などには毒性がある場合があり、個人の民家の庭などに植えられている可能性もありますので、注意が必要です。
例えば、造園やクリスマスツリーの装飾の目的で栽培されているほとんどの松はノーフォークマツです。 この木は犬にとって有毒であり、松の木を食べると胃を混乱させる可能性があります。 毒は犬にとって致命的ではありませんが、松の毒性は嘔吐、下痢、無気力を引き起こします。
とはいっても素人で判断はできないため、松葉っぽいものは食べさせないのが無難です!
秋の植物には注意
松ぼっくりの他にも、秋にはどんぐりやイガ栗も落ちていますよね。
イガ栗のトゲは鋭く怪我をしてしまう危険があるので近寄らないようにしましょう。
松葉、ススキ、彼岸花には毒性があります。
誤って食べてしまわない為にも近くには寄らないようにしましょう。
他にも、チューリップの球根にも毒性があります。
中には植えてあった球根を掘り返して食べてしまった子もいるので、これから植えようと思っている飼い主様は気をつけて下さい。
どの程度が許容範囲か?
「松ぼっくり」には、ある程度注意する必要はありますが、楽しそうに遊んでいる愛犬から必ず取り上げる必要はないと私は考えています。
我が家では、下記を許容範囲として遊ばせています。
- 松ぼっくりに夢中(興奮状態)になり過ぎないように、飼い主が注意して見ておく
- 夢中(興奮状態)になってそうな場合は、一旦口から出させる
- 口から出さない場合は、好きなもの(我が家の場合は、ペットボトル)と交換して出させる
「2.のしつけ」ができない場合や、「3.の好きなもの」が見つかってない場合は、なるべくあげない方が良いかもしれません。
参考に我が家のミニチュアシュナウザー「アル」が松ぼっくりで遊んでいる動画をご紹介させていただきます。
これが絶対に正しいというわけではありませんので、あくまで参考にご覧ください。
我が家では、このくらいなら許容しています。
もし誤飲してしまった場合は?
誤飲をしないように気をつける事が一番ですが、もしもワンちゃんが何かを食べてしまったら、すぐに口を開けて取りだして下さい。
噛んでしまう子の場合は、何よりも優先するくらいお気に入りの「おやつ」や「おもちゃ」を把握しておくことが必須です。
どちらもできずに飲み込んでしまった場合は、どのような物だったのか周りを確認し同じ物があれば病院へ持って行きましょう。
花びら、葉っぱ、枯れ葉等も毒性のある物を食べれば危険な状態になる事もあります。
ほんの少し食べただけでも症状が強くでる事もあるので、誤食をしてしまった場合は様子を見る事はせずに必ずかかりつけの病院へ相談する事をお勧めします。
「誤飲」については、別途詳細もまとめておりますので、下記もあわせてご覧ください。
まとめ
今回は、松ぼっくりの危険性についてご紹介させていただきました。
結論は下記のようにまとめさせていただきます。
- 松ぼっくりに毒性はないが、食べすぎには要注意
- 松ぼっくりは「キン○マ」が語源
- 松ぼっくりは「果実」ではなく「花」
- 松ぼっくりは1年中落ちている
- 近くにある「松葉」の方が要注意
犬を飼っている方(特に、拾い食いが心配な方)にとって、少しでも参考になれば嬉しいです。
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